第20回Wリーグ プレーオフ・ファイナル第2戦
試合後 記者会見要旨
JX-ENEOSサンフラワーズ
■佐藤 清美 ヘッドコーチ
とにかく勝つことができて良かったというのが一番の想いです。ゲームに関して言えば、前半は自分たちのペースでできたと思いますが、第3Qに三菱電機の3Pシュートが入って、こういうゲームになりました。それでも、吉田を投入して、しっかりゲームコントロールをしてくれたことが、この勝利につながったと思います。
改めて11連覇をふり返ると、大変だったなという思いはあります。連覇が難しいというのが、みなさんもお判りだと思いますが、勝ち続けて行くと期待が大きくなります。8連覇、9連覇を重ねた頃に、『シャンソンの記録を抜いてほしい』という声が大きくなり、そのプレッシャーに圧し潰されそうになったこともありました。そういうところで選手たちが本当に頑張ってくれました。今シーズンをふり返ると、レギュラーシーズンの開幕当初から、レギュラーが2人代わったということで、どういう風になるのか、多少の不安はありましたが皇后杯が終わった辺りから、チームとして機能しだしました。それが、この優勝につながったと思っています。
■#12 吉田 亜沙美 キャプテン
とりあえず(いい結果で)終わってよかったです。優勝できて良かったですが、まだまだ成長できるチームですし、課題が見つかったゲームになりましたから、また次につなげたいと思います。
シーズン当初はなかなかフィットせず、みんなが歯がゆい思いをしながらプレーしていたと思います。全員でやっていく中でフィットするところが増え、それが強みになったと思います。#33梅沢がすごく成長してくれたのが、この優勝につながったと思います。来シーズンはフィットする部分がもっと増えて行くはずですから、もっと強いチームになって来るのではと思っています。
■#10 渡嘉敷 来夢 選手
本当に優勝できたことをすごく嬉しく思っています。個人的にはフリースローのパーセンテージが良くなかったので、そこはもっと練習しなければいけないなと思っています。相手が気持ちよくシュート打っている中で、最後は自分たちが踏ん張ってディフェンスできたことが勝ちにつながったと思うので、これからもチームディフェンスでしっかり守って、リバウンドを取って走るバスケットをしていきたいと思います。
年々、勝ち続けることの難しさは感じながらも11連覇を成し遂げることができました。今シーズンに関しては11連覇をしよう、歴史を創ろう、シャンソンを越えようということを一切感じずに、目の前の試合を勝ちたいという気持ちがありました。スタートが代わりましたから、なおのこと勝ちたいという気持ちがみんなにも、私にもありました。ファイナルの第2戦でJX-ENEOSの強さを証明できたと思いますが、いろいろな経験を経て、11連覇できたのだと思います。#33梅沢や#1藤岡ら成長することによって、また新しいJX-ENEOSの良さが出てくると思うので、彼女たちの成長がこれからの連覇のカギになると思います。
■#11 岡本 彩也花 選手
前半は点差を開いて勝っていたのですが、後半は点差を詰められてしまいました。焦りもありディフェンスが良くない時間もあったのですが、それを我慢して、全員がディフェンスを頑張ってオフェンスにつなげたことが勝因だと思います。
スタートの2人が代わって始まったシーズンですが、それまでは#12吉田選手に頼っているところがあったので、私としては不安を感じていました。それでも、みんなで話し合っていく中で、チームがすごく良くなってきたので、だんだん勝利に近づているなと感じていました。
第4Qはドライブで攻めることが多くなりましたが、今日は試合前からガツガツと、自分の中で決めていました。後半、みんなが疲れてきた時に自分がドライブに行ってシュートを決めたり、アシストをして、自分から発信できるように心掛けてプレーしました。
■#52 宮澤 夕貴 選手
前半は良かったのですが、やはり後半、昨日と同じように#4根本選手に(3Pシュートを)やられてしまったのが、今後の課題だと思います。ただ、試合を通して自分たちのペースでプレーできたのは、全員でディフェンスを頑張りブレイクにつなげられたからだと思います。それが勝因だったと思います。
今シーズンのスタート当初は自分のプレーがなかなかできませんでしたが、オールジャパンが終わった頃から思うようなプレーができるようになりました。シーズンが終わって感じることは、昨シーズンは安定して得点できたのですが、今シーズンは波がありました。でも、ディフェンスやリバウンドで崩れなかったのが良かったと思っています。来シーズンは得点で波がないように、ディフェンス、リバウンドは今シーズンの感じを継続してきたいと思います。
三菱電機コアラーズ
■古賀 京子 ヘッドコーチ
第2戦に向けて、ミーティングでは気持ちを入れ替えて、最後まで自分たちがやってきたことを貫き通そうと話をしました。(試合の)入りはよかったのですが、前半に点を取られてしまい、後半に向けては切り替えて臨みました。選手たちがベンチで鼓舞して(反撃の)きっかけを作り、#4根本、#45渡邉らがガッツあふれるプレーで、最後の最後まで気を抜かず、自分たちらしいバスケットができたと思います。負けて悔しい気持ちはありますが、チャレンジャーとして、この舞台に立てたことが、選手にもスタッフにも大変よい経験となり、学びが大きかったと思います。この経験は来シーズンにつながると実感しています。もう一度この舞台に立って、戦いたい思います。
チームの成長を感じたのは、今シーズンだけというより、これまでの積み重ねがあったからだと思っています。もちろん、今シーズンは飛躍しましたが、それはリーダーシップをしっかりと取っている#45渡邉と、自分がやらきゃいけないという気持ちを前面に出した#4根本、#8川井の他、スタートの#24王、#15西岡が精神的に強くなったからだと思います。劣勢に立った時の声掛けが変わっていて、前向きな言葉を発信したり、表情に表れたりしていました。その辺りが成長の証だと感じています。
表彰式も初めての経験ですが、ひと言でいえばJX-ENEOSは慣れているなと(笑)。ただ、その裏には11連覇という、勝ち切る強さや勝負どころの見極め、チームとしてどう戦わなければならないのかを徹底しているからこそだというのが、見えた気がしました。
■#45 渡邉 亜弥 選手
終わってすぐなので、何を話せばいいのかわかりませんが、楽しかったです。今日の試合はすべてを出し切ったというか、自分たちの気持ちがすべてプレーに伝わったと思うので、本当に“楽しかった”のひと言です。成長を感じたのは、古賀ヘッドコーチの言葉に付け加えるとしたら、我慢を覚えたことだと思います。昨シーズンやその前のシーズンだと、まだ下積みの段階だったので、どこかで気持ちが切れてしまい、それがプレーに出てしまいました。シーソーゲームを取りこぼすなど、プレーオフのあと一歩のところで勝ち切れなかったのですが、その殻を破ることができ、プレーし続けたことが、この結果になったと思います。
JX-ENEOSは流れを持って行くことを知っていて、そこを止められませんでした。自分たちにはその強さが足りなかったと思います。今シーズンは全体的に自信がついたり、我慢をし続けることができたと思いますが、それをやり続けること、コートで表現できるようにならなければいけないと思います。
表彰式で感じたことは、ファイナルに出たとしても1位と2位では違うのだなということ。紙吹雪を浴びている姿を見て、改めて、もう一度この場に立ちたいと思いました。
■#4 根本 葉瑠乃 選手
昨日の負けは失点が多かったのですが、今日の前半、特に第2Qも失点が多くなってしまいました。そこを修正して(後半に)入ろうとチーム全員で話し合って、それを意識してやった結果、後半は上回れたと思っています。昨日(第1戦)は負けてしまったので、今日は勝つしかなかったのですが、勝つことよりもまずは自分たちが楽しんでプレーすることをやり切れた試合だったと思います。
チームの成長を感じたのは、コミュニケーションを全員が取るようになったことです。以前までは上級生が中心に話して、チームをまとめてくださったのですが、今シーズンはガードの#8川井や私も声を掛けるようにして、チームが同じ目標に向かってできるようになったと思います。表彰式は、「次は金メダルが欲しい」と思って見ていました。