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【第22回Wリーグ レギュラーシーズン】東地区前半戦レポート

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東地区は前半戦が終了。注目は2位争い!?


 
新型コロナウイルスの感染拡大により、これまでとは異なり、東西カンファレンス制のレギュレーションが採用された第22Wリーグ。6チームずつが東西2地区に分かれ、4回戦総当たりのレギュラーシーズン(各20試合ずつ)を戦い、各地区の「勝ち点」上位4チームがプレーオフ進出を争っている。

 コロナ禍の中、感染予防を行いながら、入場制限はあるもののライブ観戦が可能になった。ファンの拍手に後押しされた選手たちは、『バスケットができる喜び』を感じながら、ハッスルプレーで応えている。
 
 ※勝ち点:勝ち=2/ 負け=1/ 不成立=0



新ポイントガードが躍動するENEOS


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18日に前半戦を終えた東地区では、11連覇を狙うENEOSサンフラワーズが10戦全勝で首位をキープ。

 ポイントガード(PG)の吉田亜沙美、藤岡麻菜美が抜けたが、新PGの宮崎早織が躍動し、遜色ない活躍を見せた。インサイドの渡嘉敷来夢を始めとする破壊力は健在で、ここまで危なげない強さを発揮している。

 「ケガ人が出てしまい、全員がフルにやれる時期は少なかったですが、若手の底上げが上手くできたと思いますし、キャプテンの岡本や渡嘉敷を中心に、しっかりと今までの(強い)チーム状況を維持していますから、さほど心配はしていませんでした。
 後半戦に向けてはこれ以上ケガ人を出さないよう意識することと、皇后杯に向けての練習もしっかり取り組みたいと思います」(梅嵜英毅ヘッドコーチ)と言うように、このまま全勝街道を突っ走りそうだ。

チーム改革に成功した日立ハイテクの躍進


 
新しい指揮官に実績十分の内海知秀ヘッドコーチを迎えた日立ハイテククーガーズは、主力選手を移籍で迎え入れ、チーム改革に成功した。

 シャンソン化粧品シャンソンVマジックより加入の谷村里佳がインサイドで踏ん張り、攻守ともに起点ができると、トヨタ紡織サンシャインラビッツから加入の佐藤奈々美はアウトサイドのシュートを中心に得点力アップに貢献。前半戦の最終節では富士通レッドウェーブとの対戦を11敗として3位につけた。

 前半戦を振り返って北村悠貴キャプテンは「走って点を取るというのが自分たちのバスケットですが、もっともっとレベルアップできるところがあると思います。修正すべきところは修正して、後半戦に臨みたいと思います」とコメント。
 内海ヘッドコーチも「上位のチームは手の届くところにあるとは思いますが、まだまだ力を付けていかないと。やろうとするバスケットが見えてきていているので、選手たちがそれを表現できるようにする工夫(練習)が必要だと感じています」と語った。

 前半戦を終えて2位に付ける富士通は、開幕戦でENEOSに連敗したものの、その後は持ち直す。ケガ人が多いチーム事情ではあったが、BTテーブスヘッドコーチが目指す、速い展開のバスケットが奏功。最終節では初戦こそ日立ハイテクに6374で敗れたが、翌日の2戦目は9061と大差で勝利した。

「前半戦は悪くはないです。若手が多いチームですが、町田(瑠唯)や篠崎(澪)がリーダーシップを取ってくれました。ディフェンスは試合ごとに変化はありませんが、オフェンスは日によって変わります。原因はさまざまで、相手チームの対応や自分たち、選手の組み合わせなどが上手くいったり、いかなかったり…。富士通のモーションオフェンスは覚えるまでに時間がかかりますから、後半戦に向けてはそこを徹底させていきたいと思います」(テーブスヘッドコーチ)

 富士通は、昨シーズン、一昨シーズンともに、〝絶対王者〟に土をつけた実績があるだけに、後半戦はその再現に期待がかかる。

きっかけをつかみたい下位チーム


 
シーズンごとに着実に成長を続ける東京羽田ヴィッキーズは、日本代表のPGである本橋菜子を中心にプレーオフ進出を目指す。
 何としても4位以内を確保したいところだが、開幕戦(シャンソン化粧品戦)では接戦を落とし、その後も波に乗れずにいる。

 「開幕のシャンソン戦で準備ができておらず、連敗してしまったのがその後の試合に影響してしまいました。(後半戦は)しっかり準備をして、自分たちがやるべきことを、自信を持ってできるようになるまで練習をして臨みたいと思います。まだ終わったわけではありませんし、準備の大切さを意識して取り組みたいと思います」と、棟方公寿ヘッドコーチは後半戦を見据えている。

 李玉慈ヘッドコーチが復帰したシャンソン化粧品は、46敗で現在4位。
 日立ハイテクとの1戦目は7073という惜敗で、あと一歩のところまで追い詰めた。短い時間ながらチームを掌握する李ヘッドコーチの手腕がどのように発揮されるか楽しみだ。

 前半戦を振り返り、李ヘッドコーチは「満足できない結果ですが、ケガ人の合流が遅れて厳しい状況でも残ったメンバーでよく頑張ってくれたと思います」とコメント。
 小池遥キャプテンが続けて、「後半戦は坂田侑紀奈、石川愛が戻って来ると思うので、シャンソンらしいバスケットができれば……」とコメントした通り、良いキッカケをつかみそうだ。

 いまだ勝星のない新潟アルビレックスBBラビッツだが、大ベテランの大滝和雄ヘッドコーチが求めるバスケットの片りんが表現されつつある。
 思い切りの良いシュートや粘り強いディフェンスなど、自分たちがやるべきことにフォーカスした指導が実を結ぶはずだ。

 「ウエイトトレーニングやファンダメンタルに取り組む時間がなかったので、後半戦に向けてはじっくり腰を据えて取り組みたいと思います」と大滝ヘッドコーチ。
 「チームの課題が明確になったので、やるべきことを徹底しなければなりません。勝つために必要な練習を、全員でしっかり取り組みたいと思います」と北川直美キャプテンも続けた。
 「開幕から徐々によく練って来ている部分はあると思います。シュートは打てているので、その精度を上げることと、ディフェンスの連係プレーをしっかり練習したいと思います」(菅原絵梨奈)と課題は明確だ。

 

第22回Wリーグスタンディングス(10月18日現在)はコチラ

文=羽上田昌彦(Wリーグ公式ライター)


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