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第23回Wリーグ HCインタビュー【富士通 レッドウェーブ】

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いつもWリーグに温かいご声援いただきありがとうございます。

毎年恒例のヘッドコーチインタビュー。
全13チームのヘッドコーチに、現在のチーム状況やシーズンに向けての意気込みを聞きました。


ファイナルへ戻る、その一歩のために




 移籍選手(宮澤夕貴、中村優花)を迎え、全体的にスキルと才能のレベルが上がりました。練習中から競争が激しくなり、内容も良くなっていると思います。ただ、バスケットはこれまでと変わりません。「ディフェンスからブレイク」がテーマで、激しいディフェンスからのトランジション、スペースがあれば誰もが積極的に3ポイントシュートを狙います。それは現代のバスケットのスタンダードであり、女子日本代表の戦い方にも共通するものだと思います。

 ロスターに厚みが増したことで選択肢が増えました。どのポジションにもバックアップがいますので、故障やコンデションが悪くて出場できない選手がいても、高いレベルを保ったまま代わりの選手をコートに送り出すことができます。昨シーズンはできなかったビッグラインナップを試すことも考えています。移籍の2人はチャンピオンシップの経験があり、フィジカルもメンタルもタフネスがあり、チームのプラス要素になります。

 良いことを先に言いましたが、注意すべきことも移籍の2人かも知れません。実力のある選手で、キープレーヤーになるのは間違いありません。周りの期待が大きいのも理解できます。しかし、すぐに新しいチームに馴染むのは難しいのと思っています。富士通のバスケットは特定の選手が頑張るのではなく、チームとして機能するもの。流れの中でのコンビネーションが重要で、選手同士がお互いのことを理解しなければなりません。そこは時間がかかりますし、プロセスの時間が足りませんでした。そこは我慢が必要でしょう。メンバー的にはそろいましたが課題はあります。それでも、徐々に克服していきたいと思っています。

 移籍選手に注目が集まりがちですが、田中真美子はディフェンスと3ポイントシュートが向上し、3番をポジションこなせるようになりました。そうすれば、内尾聡菜とプレータイムをシェアできるでしょう。このように若手もモチベーションが上がっています。選手全員が自分たちのバスケットを信じています。

 今シーズンの目標としてはファイナルに戻ること。その先を見れば、自分たちのバスケットを作り上げることが目標です。みなさんの応援、よろしくお願いします。


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