毎年恒例のヘッドコーチインタビュー。
全13チームのヘッドコーチに、現在のチーム状況やシーズンに向けての意気込みを聞きました。
新たな歴史を刻み、シーズンを通して成長する姿を
3シーズンぶりのヘッドコーチ復帰です。前回は連覇を続ける中で、「勝たなければ」というプレッシャーがありました。残念ながら連覇が途絶えてしまい、その意味でのプレッシャーは軽くなっていますが、今回は正直、不安を感じています。
というのも、東京オリンピックや先のアジアカップで活躍した日本代表メンバーの合流が開幕直前。ケガ人やリハビリ中の選手もおり、チーム練習はままならず、チーム力の把握が難しいのが現状だからです。これまでも代表選手不在のままチーム作りを行った経験はありますが、ロスターが変わっている中、5対5の練習ができないまま開幕を迎えることになりました。
ただ、ENEOSの持ち味であるハードなディフェンスからのトランジション、切り換えの速いバスケットは継続します。その意識は個々の選手が強く持っていますので、それをいかに「チームの力」として高められるかが重要です。
開幕をベストな状態で迎えるのは難しいと思いますが、そこは割り切っていますし、ベンチメンバーのプレータイムが増える分、ベースの部分をしっかり固めてチーム力の底上げを図りたいと思っています。キャプテンの岡本彩也花や渡嘉敷来夢を中心に、宮崎早織、林咲希、中田珠未ら代表組が若手を引っ張ってくれるはずです。若手の奥山理々嘉、藤本愛瑚らは昨シーズンの活躍があり、責任感が増していますし、ディフェンスが良くなっています。若手の成長は大いに期待しています。
宮崎、林の2人は今夏、大きな注目を集める活躍しました。対戦チームが対策を練って来るのは間違いないので、彼女たちがそれをはね返すプレーができるかどうか。それは、チームにとっても彼女たちにとっても、今後の成長に向けた大事な要素になります。
レギュラーシーズンを勝ち抜いて、まずはプレーオフ進出。それまでにチームのコンディションを万全な状態に戻しつつ、若手の成長を促していくことで、また新たな歴史の一歩を刻みたいと思います。ぜひとも応援のほどよろしくお願いいたします。