いつもWリーグに温かいご声援をいただき誠にありがとうございます。
今年も、Wリーグ公式サイト恒例企画として第23回Wリーグにおける「アウォード」および「リーダーズ」の表彰者のインタビューを掲載いたします。
表彰者それぞれに2021-22シーズンを振り返ってもらいました。
渡邊 諭
アウォード【レフリー オブ ザ イヤー】 初
──受賞の知らせを聞いた時の感想をお願いします。
「監督さんに認められた証なので、率直に嬉しかったです。一度は受賞したいと思っていました。兄(渡邊 整)は4回受賞していて、まだ兄に追いつけていませんが、いいモチベーションになります。この受賞が終わりではなく、また新たなスタートですから。」
──お兄さんと言葉を交わしましたか?
「受賞に値する上手さというか『丸み』、角が取れたという感じでしょうか、そういう笛になって来たよね、って言われました。シーズン当初は正しい判定をしていても、選手やベンチ、観客にマッチしないことがありましたが、それが少しずつなくなり受賞につながったんだと思います。」
──言葉で伝えるのは難しいのですが、正しいジャッジは大前提としてプラスαが必要!?
「観客とかベンチ、選手が『そうだよね』っていう感じで納得し、会場に一体感が生まれるような笛を心がけています。みんなで良い試合をつくり上げていくために必要なのが審判の存在だと思います。」
──その上で、審判として大事にしていることを教えてください。
「判定の根拠、裏付けが大切です。しっかりその場に見に行くこと、起きていることをしっかり理解する、笛を吹くのか吹かないのか判定を瞬時にしていくことが一番大切だと思っています。まずは見に行く、そこで瞬時に判断をするということです。」
──吹かない判断というのは?
「例えばディフェンスが正しく守っているか、そうではないか。多少、接触があったとしてもそれがプレーにどう影響したのかというのは、足を運んで見に行かないといけません。もし、選手やベンチからアピールがあった時に、(根拠がなければ)ブレてしまう。自分で見て、しっかり吹くか吹かないかを判断したとすれば、説明ができますから。
それが重ねっていくことが『丸み』という表現につながるのかも知れません。あとは、話をよく聞くこと。選手や監督との会話でも、きちんと耳を傾けることも大事だと思います。」
──審判に定年はあってもスキルアップは終わりがないと思います。その中で感じる醍醐味、喜びは何でしょうか?
「やはりゲームの後で、選手や監督さんから、『良かったよ』とか『ありがとう』という声を掛けていただくと頑張って来て良かったかなと思います。プレッシャーも感じますけど、自信に変えて、良いゲームをつくっていかなければいけないと思っています。」