毎年恒例のヘッドコーチインタビュー。
全14チームのヘッドコーチに、現在のチーム状況やシーズンに向けての意気込みを聞きました。
「目を奪うプレーより、心を奪うプレーを」
どのチームも同じ状況だったと思いますが、昨季は(コロナ禍等の)外的要素、自分たちがコントロールできない状況があり、チームコンディションの維持・向上は難しかったです。ただ、選手起用を含め、チームとしてどのような準備をすればいいのか、課題や対策の立て方が見えたシーズンだったとも思います。今年は似たような状況になった際に、いつもと違うメンバー構成で練習をし、選手たちの新たな一面を見ることができたのは良かったと思いますので、そこはプラスに考えています。
今季に向けて、具体的な課題として捉えていたのはターンオーバーと3ポイントシュートの確率です。コーチのデータを基に、どういうミスの傾向があるのかを分析し、個々の選手へアプローチしてきました。3ポイントシュートに関してはクイックショットで本数を重ねる練習に取り組むなどしたことで、特に若手の経験値が上がっています。
強みになるのは、昨季リーグNo.1(Avg.20.5)を記録したアシストです。練習中から、パスやコンビネーションを意識して、丁寧にプレーするようチーム全体で心掛けています。ロスターに関しては2人(移籍と新人)のビッグマンが加入したのは大きいと思います。移籍の#25 三間 瑠依、新人の#0 ダフェ ハディはとても若く、トランジションができるので、そこは新たな武器にしてきたいと思っています。
他にも、5年目の#3 永井 唯菜や2年目の#14 大﨑 万菜が、春先から自分たちの役割を全うしようと努力を重ねていますし、3年目の#18 佐賀 藍葉も自覚が出て自分の役割を理解し始めています。この3人と前述の2人を含め、ベテラン勢とのコンビネーションが上がっていますので、選手層の厚みが増しました。
私自身、就任7年目。これまでもそうですが、とにかくみんながよく話をし、コミュニケーションが取れたチームで、「チームの共通理解」という土台がしっかりできている安心感があります。
今季はまたWリーグの試合が全国各地で開催されることになっています。みなさんの前で、選手たちのハッスルプレー、エナジーを感じるプレー……目を奪うプレーではなく、心を奪うプレーを披露できればと思います。会場での応援はもちろんですが、ネット配信やTV中継などでも、応援よろしくお願いいたします。