毎年恒例のヘッドコーチインタビュー。
全14チームのヘッドコーチに、現在のチーム状況やシーズンに向けての意気込みを聞きました。
「若手の成長こそが新たな歴史を創り出す」
在籍9年目、初めてヘッドコーチとしてシーズンを迎えます。緊張と責任の重さを感じますが、アシスタントコーチ時代から選手と過ごす時間は長く、チームのことはよく把握しているつもりですから、そこは強みになると思っています。その上でテーマのひとつに掲げたのが「コミュニケーション」。立場が変わっても選手・スタッフとのコミュニケーションをより密にしてチームづくりを進めました。柏倉 秀徳、今野 駿 両コーチといろいろ話し合っています。選手たちの声も聞きながら個々に合う練習メニューを考えたり、ミーティングを重ねたりしています。
日本代表組が不在でチームの完成度を上げるのは難しいのですが、そこは毎年のこと。若手にとってはチャンスであり、オータムカップなどもバックアップだった選手たちのプレータイムを与えました。成長の機会を逃さないようにしようと練習は活気があります。チームの土台はできていますし、結果を求められるチームだということはみんなが理解していますから、雰囲気というかバスケに取り組む厳しさなど引き継げる部分が大きいのはアドバンテージなのかも知れません。
ただ昨季、一昨季はリーグ制覇を逃しました。そこで、何かを変えなければいけないとも考えています。厳しさを追求するのはもちろんですが、コミュニケーションを増やすことで自発的に練習に取り組めるような環境をつくり出して行く。それはスポーツ界全体の流れですし、楽しくなければ一生懸命プレーできないと思います。その意味でも個々のステップアップを期待しています。というのも、ベテラン組と若手の力の差というところでまだ悩みがあるというか、この時期に若手のステップアップが不可欠だと思っています。
#5 藤本 愛湖や#2 奥山 理々嘉は責任感を持ってプレーするようになり、「私たちがやらなきゃ」という気持ちが表れています。ガードは#59 星 杏璃が、昨季の終盤から、自分の持ち味を出せるようになりました。ベテラン勢に遠慮せず、自分たちから割って入るようなプレーを見せてくれるでしょう。
優勝を目指すのはチーム全体の思いですが、ファンの方々が観て「ENEOSのバスケットは楽しい」「一生懸命プレーしているね」と感じ取っていただける内容も求めたいと思います。今季も応援のほどよろしくお願いいたします。