〈4月8、9、10日〉[武蔵野の森総合スポーツプラザ]
【セミクォーターファイナル】
■トヨタ自動車アンテロープス vs. シャンソン化粧品シャンソンVマジック
■デンソーアイリス vs. ENEOSサンフラワーズ
し烈な争いとなったセミクォーターファイナルとクォーターファイナルを経て、「京王 presents Wリーグプレーオフ 2022-2023」は、4月8日からはセミファイナルが始まる。ここからファイナルまでは、舞台を東京の武蔵野の森総合スポーツプラザに移し、今シーズンのチャンピオンを決めることとなる。
昨シーズンと同カードとなったトヨタ自動車とシャンソン
セミファイナル、第1試合に登場するのはトヨタ自動車とシャンソン。2シーズン連続でセミファイナルでの対戦となった。
シャンソンは、セミクォーターファイナル、クォーターファイナルとタフな試合を勝ち上がってのセミファイナル進出。特にクォーターファイナルでは一時24点のビハインドから最後は水野妃奈乃の3ポイントシュートが決勝点となり、78-76で劇的な逆転劇を演じた。
司令塔の小池遥とシューターの吉田舞衣をはじめ、アーリーエントリーのイソジェ ウチェやシーズン終盤から高い得点力を発揮している金田愛奈ら、新戦力の加入や台頭もあるシャンソン。ケガから復帰した水野の働きも光っている。
昨シーズンは、セミファイナルでトヨタ自動車に2連敗。リベンジとなる試合に「まずはディフェンスとリバウンドとルーズボールを勝つこと。キーとなるのは、リバウンドで、少しでも相手と戦えるようであれば、自分たちのバスケットが展開でき、チャンスが生まれると思っています」と鵜澤潤ヘッドコーチは抱負を語った。
一方、シャンソンを迎え撃つトヨタ自動車は、レギュラーシーズンを2位で通過。昨シーズン同様にプレーオフは、セミファイナルからの参戦となった。
また、レギュラーシーズンでは1月にシャンソンと対戦して2連勝。だが、第2戦は24点差を付けて勝ったものの、第1戦ではダブルオーバータイムの末に辛くも勝利となっており、決して油断はできない。
女子日本代表でもある山本麻衣のアウトサイドシュートや馬瓜ステファニーのオールラウンドな動きは健在で、加えて190センチの高さを誇る梅沢カディシャ樹奈やバックアップメンバーの宮下希保らも得点を重ねていく。川井麻衣に平下愛佳ら勝負強いシュートを持つ選手たちもおり、一時はケガで戦線を離れていた187センチのシラ ソハナ ファトー ジャの復活もチームを後押しするだろう。
豊富な戦力を武器に、インサイドもアウトサイドも得点可能な前回覇者は、3連覇に向けて、さらにギアを上げて決戦へと臨む。
レギュラーシーズン1位のデンソーと4位のENEOS
セミファイナルもう一つのカードは、初のレギュラーシーズン1位となったデンソーと、クォーターファイナルでは盤石の戦いを見せたENEOS。昨年12月に行われた皇后杯の決勝の再戦となった。
クォーターファイナルで富士通レッドウェーブを倒してセミファイナルへと勝ち進んだENEOSは、その富士通戦でも渡嘉敷来夢と長岡萌映子のあわせのプレーから得点を重ね、さらには宮﨑早織、星杏璃らガード陣も積極的に攻撃参加。レギュラーシーズンをみても1試合平均得点は14チームの中で最多の80.3点をマークしている。
ディフェンスでの貢献の大きい林咲希の存在も大きく、また高いシュート力を持つ藤本愛瑚や高田静らがチャンスと見れば、迷いなくシュートを放っていることもチームに勢いをもたらしている。
「高さの強みを生かしながら、皇后杯やリーグ戦での対戦とは戦い方を変えないといけないので、(セミファイナルに向けて)いろいろと考えていきたいです」と、佐久本智ヘッドコーチは、次なる戦いをしっかりと見据えていた。
対するデンソーは、髙田真希、赤穂さくら、赤穂ひまわりと、180センチを越える3人が不動のスターターとして君臨。高さと強さを持ち味とし、得点やリバウンドを奪取していく。また、キャリア豊富で力強いドライブから攻撃を仕掛ける本川紗奈生や思い切りの良いシュートが特長の渡部友里奈もチームを支える。
さらには、ルーキーながら、レギュラーシーズン全試合でスターターを務めた木村亜美も確実に試合経験を重ねており、高橋未来もアグレッシブなプレーでチームを盛り立てている。
皇后杯の決勝に敗れ、レギュラーシーズンでも接戦の末に連敗。対ENEOSとなると、2013-14シーズン以降は白星がないため、分の悪い相手ではある。それでも、着実にステップアップしているチームは、今回のセミファイナルで、約9年ぶりの白星をENEOSから奪い、ファイナルへの切符をつかみにいく。
なお、セミファイナルからは、2戦先勝方式となり、先に2勝したチームが決勝へと進むこととなる。注目の第1戦、第1試合のティップオフは15時からだ。