9月2日(金)~4日(日)に高崎アリーナ(群馬県高崎市)にて開催された「Wリーグオータムカップ2022 in高崎」。
Wリーグ元OGで現在理事も務める中川聴乃理事(写真:左)、伊集南理事(写真:中央)、有明葵衣理事(写真:右)3人が現地で試合を観戦いたしました。
3人の理事によるレポートをお届けします。
<9月2日(金) 大会1日目/有明葵衣理事>
大会1日目。Wリーグ14チームに加え、社会人6チームが3つのトーナメントに分かれるレギュレーションとなっています。
そして本日に限り、U18日本代表も招待チームとして参加してくれました。
10月の開幕を控えているWリーグの各チームが、7月のサマーキャンプ以降どのような仕上がりを見せてくれるのか、それぞれの「勝ち方」を楽しみに観戦させていただきました。
初日から白熱した試合が続き、どの試合も目が離せない展開でした…(見どころ盛りだくさんで目移りが大変でした…汗)
いくつか印象的な試合をピックアップしたいと思います!
・山梨QBvs山形銀行
山梨QB#13 若原選手がチームを牽引する一方で、地域リーグ全勝中でミニ国体でも優勝している山形銀行が安定したチーム力を発揮し勝利しました。
相手に流れを渡さない勝負所を抑えた戦い方は、試合経験の積み重ねの大切さを改めて感じました。
オータムカップの残り2日間と、開幕までに山梨QBがどのようにチーム力を高めていくのか、注目したいと思います!
・東京羽田vs姫路
今シーズン新規参入の姫路が、序盤こそ劣勢でしたが、後半から流れを掴み逆転、最後までどちらが勝つか分からない展開となりました。
しかし、勢いに乗る姫路に対し、東京羽田#21 尾崎選手のファイト溢れるプレイ等でファールゲームをものにし、勝ち切った東京羽田の意地が見えた試合でした。
姫路#6 白崎選手の強気なプレイと勝負所での3Pが光っていましたし、何よりベンチの雰囲気がとても良く、チーム一丸となって戦っている姿が印象的でした。
新規チームとしての勢いに期待したいです!
・三菱電機vsU18日本代表
現Wリーガーと未来Wリーガーが高崎のメインコートで対戦する貴重な試合を見る機会となりました。
アウトサイドのシュートと後半の連続バスカンと、勝負どころをものにし突き放した三菱電機はさすがでした。特に得点、アシスト、リバウンドとバランスの良い活躍を見せた三菱電機#3 永井選手のプレイは今後も注目したいと思います。
U18の#3 横山選手、#77 都野選手のゲームコントロールは目を見張るものがあり、ボールを持つとワクワクするプレイヤーで、将来が楽しみな選手だと感じました!
9/5に初戦を迎えるU18アジア選手権2022での活躍を期待しています!
皆さんも是非とも応援してください!
<9月3日(土) 大会2日目/中川聴乃理事>
今回2日間オータムカップを観戦させて頂きました。Wリーグ、社会人チーム、U-18と様々なカテゴリーのチームが一堂に集まるとても良い機会でした。
オータムカップはWリーグ開幕前の前哨戦のようなものなので、サマーキャンプの個人を磨く時期から、チームとしての戦い方を加え勝負する時期になっており、とても見応えのあるゲームが続いています。
その中で今回私は2日目を少し振り返りたいと思います。
2日目は、1日目で勝ち上がったチーム同士と負けチーム同士の対戦となりました。
特に見応えがあったのは、
・富士通 vs アイシン (72-68)
富士通は代表活動などで選手が数人不在でしたが、ファイブアウトからドライブイン、カッティングをうまく組み合わせ、スペースをしっかり作りながら個を活かすスタイルがしっかり組み立てられており、ディフェンス面ではプレッシャーを与えながらミスを誘い、トランディションオフェンスへうまく繋げられていました。
一方、アイシンは身長が決して高くはない為、機動力を活かし、ディフェンスプレッシャー、早いディフェンスローテーションから相手を崩すスタイル。#55 酒井選手を中心に強いドライブインからのファウルを誘うプレーも多く出ていました。
各チーム共にフルメンバーが揃った際のリーグ戦での激闘が今から待ち遠しいです。更なる成長を期待しています。
3日目は、昨年の上位チーム同士の対戦になるのでどの試合ももの凄く面白い試合になる事間違いなしです!
<9月4日(日) 大会3日目/伊集南理事>
オータムカップ3日間が終了しました。今大会、新型コロナウイルス感染症の影響もなく、参加チームすべてが出場できたことに一番ホッとしています。
感染予防対策にご協力いただきありがとうございました。
最終日を担当します私伊集は、サマーキャンプからオータムカップで成長したチーム・選手をPickしたいと思います。
まずは、各ブロックで優勝したシャンソン化粧品シャンソンVマジック、富士通レッドウェーブ、トヨタ紡織サンシャインラビッツの皆さん、優勝おめでとうございます!
シャンソンの劇的勝利はご覧になりましたでしょうか?バスケットボールは最後まで何が起きるかわからない!と、改めて感じました。
序盤からリードを保っていたシャンソンに対し、3Qからのトヨタ自動車の巻き返し、特に#4 川井選手の気持ちが全面にでたプレーは素晴らしく、昨年王者の意地を感じました。
富士通は、最終戦のパフォーマンスが一番良く、#18 藤本選手・#14 田中選手の成長と今年移籍で加入した#27 江良選手の活躍ぶりは、主力選手が引退したものの、即戦力として期待しています。
決勝で敗退したデンソーは、若手の成長と中堅の安定感が必須となりますが、開幕までにどれだけ仕上げられるのか注目しています。
オータムカップ2連覇を果たしたトヨタ紡織。移籍で#45 河村選手を獲得し、インサイド陣を補強。その他のポジションでもさらに選手層を厚くした印象を受けます。
決勝で対戦したENEOSは代表選手の不在と、主力をケガで欠いた厳しい状況ではありますが、若手・中堅選手の出場時間が増える良い機会ではないかと楽しみにしています。
さて、この3日間でサマーキャンプから成長したチーム!ですが、それはすばり!『山形銀行』です。
40分間足をとめない体力は素晴らしく、初戦では山梨QBを倒し、2日目の試合ではトヨタ自動車を相手に10点差の大健闘。
この試合、#10 谷選手と#17 藤原選手は17得点。チームの3Pの確率は50%。Wリーグのチームに対して、素晴らしい得点力とチームワークでした。
『身長で勝負できないのならスピードで対抗する』まさにそのようなプレースタイルでどのポジションからもアタックする姿勢は観ていて気持ち良かったです。
チームを牽引するのは、ENEOSの選手・アシスタントコーチでもあった木林稚栄ヘッドコーチ。
Wリーグファンの皆さんにとっても、Wや社会人実業団で指揮をとる元選手たちを見れるのは嬉しいことではないでしょうか?
元シャンソンの選手であった永田睦子さんも、紀陽銀行のヘッドコーチを務めています。
選手では、山形銀行からトヨタ紡織へ移籍した#24 深井選手であったり、山梨QBからミツウロコへ移籍した渡邉選手など、両リーグには魅力ある選手たちがたくさんいます。
是非、社会人実業団リーグにも注目してください!
成長した選手という部分では、富士通の#18 藤本選手。3日間の彼女のプレーは見ていて安心感があり、頼もしく感じました!
182センチの走れるセンターは、個人スキルも高く、ゴール下でのリバウンド、3Pにも期待を寄せています。
同じく富士通の#14 田中選手もそうですが、#52 宮澤選手・#99 オコエ選手に頼るのではなく、彼女たちがインサイドでどれだけ活躍できるのか、注目していきたいです。
そして、もう1人!富士通#18 藤本愛妃選手の妹でもある、ENEOS#5 藤本愛瑚選手。
彼女はコートに立てば何かやってくれる選手のひとり。虎視眈々と得点を決める印象があります。
今シーズンはプレータイムが増えると予想し、コンスタントに1試合15点以上とれると思っています。
#2 奥山選手とともに躍動し、ENEOSを勢い付けて欲しいです!
以上、チーム・選手をPickしましたが、ファンの皆さんはいかがでしたでしょうか?
もちろん、開幕に向けて沸々と準備している選手たちもいますので、書き出すとキリがないですが…笑
是非SNSなどで注目選手、成長した選手を取り上げていただけると嬉しいです。
最後に、今シーズンのWリーグは、北は北海道、南は沖縄と全国各地で試合が行われます。
多くの方々に色んな場所へ足を運んでいただき、試合を楽しんでいただけたらと思います。
さらに解説では、WリーグのOGたちが試合を盛り上げてくれることでしょう!
バスケットLIVEでの配信もご覧ください。
私たち運営側も、より良いリーグとなっていけるよう精進いたしますので、今シーズンもどうぞよろしくお願いします!
ワールドカップも始まります!
日の丸を背負ったWリーグの選手たちを一緒に応援しましょう!