いつもWリーグに温かいご声援をいただき誠にありがとうございます。
今年も、Wリーグ公式サイト恒例企画として第22回Wリーグにおける「アウォード」および「リーダーズ」の表彰者のインタビューを掲載いたします。
選手それぞれに2020-21シーズンを振り返ってもらいました。
長岡 萌映子(トヨタ自動車アンテロープス#2)
アウォード【プレーオフベスト5】初受賞
初のリーグ優勝に「強い気持ちを結果に結びつけることができた」
──優勝おめでとうございます。この喜びを味わうまでは長かったですか?
「Wリーグでプレーを始めてからの大きな目標だったので、“やっと”という感じでした(笑)。今シーズン(2020-21)は、ルーカス・モンデーロヘッドコーチのバスケットを共通理解できたことで結果につながったと思いますが、プレーオフに入ってからは、みんなの『勝ちたい!』という思いが前面に出ていたと感じています」
──ルーカスHCのバスケットを、改めてどう感じていますか?
「ディフェンスはとても細かい指示があり、情報が多い。オフェンスでは、場面に合わせてどれを使うのか、こういう相手にはこのプレー、こういう場面だからこのフォーメーション、などといったバリエーションが豊富です。そこまで引き出しを持っていることがすごいですし、試合で表現できた時は強いと実感できます。(ルーカスHCが率いる)スペイン代表と試合をした時、これは守り切れない、そう感じたことがありましたが、(トヨタ自動車でも)同じようなプレーを準備していました」
──シーズン前は新型コロナウイルスによるリーグ中断や東京オリンピック延期など、オフの過ごし方が変わったのではないでしょうか。
「さまざまな制限があり、ストレスを感じることもありましたが、ポジティブなところを挙げるとすれば、日本代表活動ができなかった分、自チームにより集中できました。これまではチームに合流して1週間で開幕を迎え、チームプレーは未消化のまま。それが、シーズンを通してチームのバスケットを勉強できたことは大きかったです」
──プレーオフは気持ちの面が大きかったということですが、レギュラーシーズンからプレーオフまで、どのようにモチベーションを上げていったのでしょうか?
「どのチームも能力の高い選手がそろっています。ベスト4の争いはチーム力にそれほど差はないと思っていたので、あとは気持ち。(決勝で敗れた)皇后杯の自分たちもそうだったので、だからこそ気持ちの面を大事にしようとチームで共有しました。
個人的には古巣の富士通レッドウェーブとセミファイナルで対戦しましたが、ここは勝ちへの意識以上に、移籍を決意した意味やそれは間違いではなかったということ、成長した姿を見せられるといいなという気持ちで入っていました。なかなか勝てず、悔しい思いをしてきましたが、今回はチャンスなので(優勝を)つかみ取るしかない。その強い気持ちを結果に結びつけることができたので良かったです。
皇后杯は私たちに油断というか心の揺れというか、変なプレッシャーがありました。それは繰り返したくないし、跳ねのけようとしたのが今回のファイナルだったと思います。その意味では、次のシーズンは皇后杯も獲りたい。もう“ベテラン枠”、〝やっと〟という思いは拭い去りたいです」